すずらん通りリノベーションプロジェクト

CLIENT:Day and inc.

 

現状、駅前にも関わらず、昼間はシャッター商店街の風景そのものである。夜にはたくさんの人が利用する飲食街だが、朝や昼に開いている店舗はなく、通勤者や高齢者が道を通ることはあっても、その人たちが立ち寄る場所は今までなかった。朝昼夜通して生活の中で過ごすエリアとしての、すずらん通りを模索することで山形の新たな入り口の風景を提案したいと考えた。

 

このプロジェクトの鍵は、既存の用途にとらわれずビルのリノベーションが計画されたことだ。かつて、この防火建築帯には1階に商業店舗、2階以上に住居をもつ構造があったのだが、夜の店舗が集まり街中での居住モデルが想像できなくなっていた。それが要因で、2階以上は借り手がつかず、活用が進まないまま取り残されていた。ここには人が住まい生活できた歴史があり、可能性がある。

1階に飲食テナント、オフィス、上層階にはオフィス、2階、3階を合わせたメゾネットの住居。商業に特化することなく、居住、職場、商業とコンテンツを合わせる事によって、ビルが昼夜通して活動する。

 

夜の飲食に固定化されていたビルディングタイプが、100㎡以内での用途変更によって、可変性を取り戻していく。

時代の要求に合わせて、町の用途が変化していくことは当たり前にあり得るはずなのだが、現在用途を変えられないまま取り残されている空間が数多くある。

このプロジェクトでは計画上生まれてしまった機能、用途に合わせて構成していくのではなく、現代のニーズに寄り添った再生を行なった。町が計画上の機能に固執せずに変化していくときなのかもしれない。

 

date

時期:2019.01

所在地:山形県山形市香澄町

プロジェクト期間:2018.08 - 2019.07

 

credit

担当:OF THE BOX 追沼翼

グラフィックデザイン:青柳美穂

 

award

LOCAL REPUBLIC AWARD2020 優秀賞